Databricks

Databricks ML問題集|MLflow・AutoML・Feature Storeの練習問題

2026-03-21
更新: 2026-10-15
NicheeLab編集部
目次
  1. MLA(ML Associate)出題ドメインと配点
  2. MLP(ML Professional)出題ドメインと配点
  3. ドメイン別の代表出題パターン
  4. ドメイン別 練習問題(3問)
  5. ML試験のドメイン別学習戦略
  6. よくある質問(FAQ)

Databricks ML試験(Associate / Professional)は、 MLflow・AutoML・Feature Store・分散学習・Model Servingなど 機械学習のライフサイクル全体をカバーする試験です。 この記事では出題ドメインごとの配点表と代表的な出題パターンを整理し、 ドメイン別の練習問題3問を詳細な解説付きで掲載しています。

MLA(ML Associate)出題ドメインと配点

MLAは48問・90分の試験で、Databricks上でのML実装スキルを問います。現行の試験ガイド(2025年3月1日時点の版)では、Unity Catalogのモデルレジストリへの登録と、エイリアスを使ったモデルの昇格が出題範囲に含まれています。

ドメイン配点比率主なトピック
Databricks Machine Learning38%AutoML・Feature Store(Unity Catalog)・MLflow(Runの記録・Client API)・Unity Catalogのモデルレジストリとエイリアス・MLランタイム
ML Workflows(試験ガイドでの名称はData Processing)19%要約統計量・外れ値の除去・可視化・欠損値の補完・ワンホットエンコーディング・対数変換
Model Development31%アルゴリズムの選択・不均衡データ対策・EstimatorとTransformer・HyperoptとSparkTrials・交差検証・分類/回帰の評価指標・バイアスとバリアンス
Model Deployment12%バッチ・リアルタイム・ストリーミング推論の違い・Model Servingへのデプロイ・pandasによるバッチ推論・エンドポイント間のトラフィック分割

MLP(ML Professional)出題ドメインと配点

MLPは59問・120分の上位試験で、エンタープライズ規模のMLシステムを設計・運用する力が問われます。現行の試験ガイドは2025年9月30日時点の版で、サンプル問題はいずれも状況と要件を読んで最適な方法を選ぶシナリオ形式です。

ドメイン配点比率主なトピック
Model Development44%SparkMLのパイプライン・pandas Function API・Optuna/Rayによる分散チューニング・データ並列/モデル並列・MLflowのネストされたRun・Feature Storeのポイントインタイム結合とFeature Serving
ML Ops44%モデルのライフサイクル管理・単体/結合テスト・Declarative Automation Bundlesによる環境構成・自動再学習・Lakehouse Monitoring(現在の名称はデータプロファイリング)によるドリフト検出
Model Deployment12%ブルーグリーン/カナリアのデプロイ戦略・Model Servingでのロールアウト・カスタムPyFuncモデルのサービング(REST API・MLflow Deployments SDK)

ドメイン別の代表出題パターン

MLflow Tracking — autologとカスタムログの使い分け

mlflow.autolog()は対応ライブラリ(scikit-learn・XGBoost・LightGBM・PyTorch等)の パラメータ・メトリクス・モデルを自動記録します。試験では 「autolog()で記録されないもの」を問うパターンが頻出です。 カスタムビジネスメトリクス(例:利益率やコスト加重スコア)は mlflow.log_metric()で手動記録する必要がある点が狙われます。

AutoML API — ガラスボックスアプローチの特徴

Databricks AutoMLは各試行のコードを完全なノートブックとして生成する 「ガラスボックス」方式が最大の特徴です。試験では 「AutoMLが自動で行うこと」と「行わないこと」の境界が問われます。 アルゴリズム選定・前処理・ハイパーパラメータ探索は自動、 外部データの取得・カスタム損失関数の定義・本番デプロイは手動です。

Feature Store — lookup_keyとPoint-in-Time Lookup

Feature Engineering in Unity Catalogのcreate_training_set()では lookup_keyでトレーニングデータと特徴量テーブルのジョインキーを指定します。 MLPの試験ガイドには「特徴量のルックアップでポイントインタイムの正しさを確保し、データリークを防ぐ」という項目があり、 これを実現するのがPoint-in-Time Lookup(timestamp_lookup_key)です。各行の時点で実際に使えた特徴量値を取得するユースケースが問われます。

分散学習 — SparkTrials・Optuna・Ray

HyperoptのSparkTrialsを使うとハイパーパラメータ探索をSparkワーカーで並列化できます。 MLAの試験ガイドにはHyperoptのfminによる調整と、単一ノードのモデルを並列にチューニングする項目があり、ここでSparkTrialsが使われます。 MLPの試験ガイドでは、Optuna(MLflowとの連携)やRayによる分散チューニング、RayとSparkの比較、 pandas Function APIによるグループ別の学習、データ並列とモデル並列の選び方が問われます。

Model Serving — サービングできるモデルと推論方式の選び方

Databricks Model Servingでサービングできるのは、カスタムモデル(MLflow形式のPythonモデル)と基盤モデルです。 基盤モデルには、Databricksがホストするもの(Foundation Model APIs)と、OpenAIなど外部でホストされるもの(External Models)があります。 MLAの試験ガイドにはバッチ・リアルタイム・ストリーミング推論の違いを問う項目があり、低レイテンシのリアルタイム推論にはサービングエンドポイント、 大規模バッチ処理にはSpark UDF(mlflow.pyfunc.spark_udf)やFeature Storeモデルのscore_batch()によるバッチ推論という使い分けが問われます。なお、ai_query()によるバッチ推論は、MLAではなくGenerative AI Engineer Associateの試験ガイドにある項目です。

ドメイン別 練習問題(3問)

MLflow・Feature Store・分散学習から各1問を掲載しています。解答後に解説を確認し、関連知識も合わせて復習しましょう。

MLflow

問題 1

MLflow Model Registry in Unity Catalogで、本番モデルを新バージョンに切り替える推奨手順はどれですか?

  1. 新バージョンにStagingステージを設定し、テスト後にProductionに遷移させる
  2. 新バージョンにchallengerエイリアスを設定してA/Bテストを行い、問題なければchampionエイリアスを新バージョンに付け替える
  3. 本番エンドポイントを停止し、新バージョンのモデルファイルを手動で上書きする
  4. 新バージョンのモデルを別の名前で登録し、クライアント側のURL設定を変更する

正解: B

Unity Catalog統合のModel Registryでは、従来のStagingやProductionといったステージではなく、エイリアス(Aliases)を使ってモデルバージョンを管理します。推奨フローは、新バージョンにchallengerエイリアスを設定 → A/Bテストまたはシャドーテストで品質を検証 → 問題なければchampionエイリアスを新バージョンに付け替える、という手順です。エイリアスの付け替えは即座に反映され、models:/model_name@championのようにエイリアス指定でモデルを参照しているServingエンドポイントは自動的に新バージョンを使用します。Aの方法はWorkspace Model Registryの旧方式であり、Unity Catalog統合版では推奨されません。

Feature Store

問題 2

Feature Engineering in Unity Catalogでtimestamp_lookup_keyを指定してcreate_training_set()を呼び出す理由はどれですか?

  1. 特徴量テーブルのタイムスタンプカラムをトレーニングデータのラベルとして使用するため
  2. トレーニング時点でのイベント発生時刻以前の最新特徴量値を正確に取得し、データリーケージを防止するため
  3. 特徴量テーブルの古いバージョンを自動的に削除してストレージを節約するため
  4. トレーニングデータを時系列順にソートしてモデルの学習効率を向上させるため

正解: B

timestamp_lookup_keyはPoint-in-Time Lookupを実現するパラメータです。時系列データの機械学習では、「ある時点の予測に、その時点より未来の特徴量を使ってはいけない」というデータリーケージの制約があります。timestamp_lookup_keyにイベント発生時刻のカラムを指定すると、各トレーニング行のタイムスタンプ時点で利用可能だった最新の特徴量値のみがジョインされ、未来の情報の混入を防止します。例えばユーザーの購買予測で、予測対象日より前に計算されたユーザー特徴量のみを使用するケースです。MLPの試験ガイドにも、特徴量のルックアップでポイントインタイムの正しさを確保する項目があります。

分散学習

問題 3

HyperoptでSparkTrialsを使用した場合と、Trials(シングルノード)を使用した場合の最も重要な違いはどれですか?

  1. SparkTrialsはBayesian最適化を使用し、Trialsはランダムサーチのみを使用する
  2. SparkTrialsはハイパーパラメータの各試行をSparkワーカーで並列実行し、Trialsはドライバノードで逐次実行する
  3. SparkTrialsはGPUクラスタ専用で、TrialsはCPUクラスタ専用である
  4. SparkTrialsはMLflowに結果を記録するが、Trialsは記録しない

正解: B

SparkTrialsはHyperoptの並列化バックエンドで、各ハイパーパラメータの試行(trial)をSparkワーカーノードに分散して並列実行します。例えばmax_evals=100のTPE探索をSparkTrials(parallelism=10)で実行すると、最大10並列で試行が実行され、シングルノードの約1/10の時間で完了します。一方Trialsはドライバノードで逐次実行するため、100試行すべてが直列に実行されます。探索アルゴリズム(TPE・ランダム等)はどちらでも指定可能なためAは誤り、GPU/CPU制約もなくCも誤りです。Databricks上ではmlflow.autolog()と組み合わせると、SparkTrials/Trials両方の結果がMLflowに自動記録されます。

ML試験のドメイン別学習戦略

MLflowを最優先で習得する

MLflowはMLAではDatabricks Machine Learningドメイン(38%)の中心で、MLPでもModel Development(ネストされたRunなどの高度な使い方)とML Ops(モデルのライフサイクル管理)の両方に登場する最重要トピックです。 Free Edition(Community Editionの後継)でmlflow.start_run()・log_param()・log_metric()・log_model()を実行し、 MLflow UIでの結果確認、autolog()の動作、Model Registryへの登録とエイリアス設定まで一通り体験しましょう。

評価指標の使い分けを整理する

分類タスクのAccuracy・Precision・Recall・F1・AUC-ROCと、 回帰タスクのRMSE・MAE・R²の使い分けは確実に覚えましょう。 特に不均衡データでAccuracyが不適切な理由(多数クラスを全て予測すれば高Accuracy)と、 Precision-Recallのトレードオフ(閾値の調整でどちらかが向上すると他方が低下)は頻出です。

MLOpsライフサイクル全体を俯瞰する

データ準備 → 特徴量エンジニアリング → モデル学習 → 評価 → デプロイ → モニタリング の各フェーズでDatabricksのどの機能を使うかをマッピングできるようにしましょう。 Feature Store → AutoML/MLflow → Model Registry → Model Serving → Lakehouse Monitoring という流れを理解することで、MLPのシナリオ問題で適切な設計判断ができます。 (Lakehouse Monitoringは、現在のDatabricksのドキュメントでは「データプロファイリング」という名前ですが、MLPの試験ガイドは旧称で書かれています。)

よくある質問(FAQ)

MLAとMLPの出題ドメインは重複していますか?

MLA(ML Associate)とMLP(ML Professional)は、Model DevelopmentとModel Deploymentという同じ名前のドメインを持ちますが、問われる深さが異なります。MLAはMLflowの基本操作・AutoMLの活用・Feature Storeの概念・データの前処理・基本的な評価指標など「Databricksで基本的な機械学習タスクをこなせるか」を問う試験です。MLPはSparkMLによるスケーラブルなパイプライン、OptunaやRayによる分散チューニング、テスト・自動再学習・ドリフト検出といったMLOps、ブルーグリーンやカナリアのデプロイ戦略など「エンタープライズ規模でMLシステムを設計・運用できるか」を問います。MLAの知識を前提としつつ、試験ガイドのサンプル問題も実務的なシナリオ形式です。

MLflow Model Registry in Unity CatalogとWorkspace Model Registryの違いは何ですか?

Workspace Model Registryはワークスペース単位のモデル管理で、Staging→Production→Archivedのステージ遷移でライフサイクルを管理します。Unity Catalog統合のModel Registryはアカウント全体でモデルを共有でき、ステージの代わりにエイリアス(champion/challengerなど任意の名前)でバージョンを参照します。2026年現在、DatabricksはUnity Catalog統合のModel Registryを推奨しており、MLAの試験ガイドにも、ワークスペースのレジストリと比べたUnity Catalogのレジストリの利点と、エイリアスによるchallengerからchampionへの昇格が含まれています。

ML試験の学習でFree Editionはどこまで使えますか?

Free Edition(終了したCommunity Editionの後継)では、サーバーレスコンピュート上でMLflow Tracking(実験記録・autolog)やscikit-learn/XGBoostのモデル学習を実際に試せます。ただしModel Servingはアクティブなエンドポイントの数に上限があり、GPUのサービングエンドポイントは使えません。コンピュートの構成を自分で決めることもできないため、マルチノードの分散学習やクラスタ構成に関わるトピックは公式ドキュメントと問題演習で補完する必要があります。

ML問題集で実力チェック

MLA 850問・MLP 1,000問の日本語問題(練習問題と模擬試験)で合格力を鍛えよう

無料で問題を解く →

Databricks ML の関連記事

ML Associate 完全ガイド

MLAの出題範囲・難易度・対策を徹底解説

ML Professional 完全ガイド

MLPの出題範囲・難易度・対策を徹底解説

MLflow完全ガイド

Experiment Tracking・Model Registryを網羅解説

Databricks無料問題集

6,200問以上の日本語練習問題

この記事の内容を、基礎から読む

出題範囲を体系的に扱う教科書があります。全 16 章、登録なしで全部読めます。

教科書の目次をすべて見る →
この記事で学んだ内容を問題で確認しましょう

16,000問以上の問題で実力チェック

無料で問題を解いてみる
この記事の著者

NicheeLab編集部

データエンジニアリング・クラウド資格の専門家。Databricks・Snowflake等の認定資格を保有し、実務経験に基づいた問題作成・解説を行っています。NicheeLab運営。


関連記事
Databricks

Databricks資格一覧|全8試験・難易度・勉強法

Databricks認定資格(全8試験)の一覧・出題範囲・合格ライン・難易度を徹底解説。2026年10月時点の公式情報に...

Databricks

Databricks試験の難易度ランキング|7資格を徹底比較

Databricks認定試験のうち7資格の難易度をランキング形式で徹底比較。合格率・学習時間・出題傾向から難易度を分析。...

Databricks

Databricks資格の勉強方法|最短合格ルートと学習時間の目安

Databricks認定資格に最短で合格するための勉強方法を完全ガイド。公式リソース・問題集・学習スケジュールを徹底解説...

Databricks

Databricks Data Engineer Associate完全解説|出題範囲・問題例・合格戦略

Databricks Certified Data Engineer Associate試験を徹底解説。2026年5月版...

Databricks

Databricks Data Engineer Professional完全解説|上級試験の攻略法

Databricks Certified Data Engineer Professional試験を徹底解説。2026年...

Databricksの記事一覧 (109件)
© 2026 NicheeLab All rights reserved.