Databricks Certified Machine Learning Professional(MLP)は、Databricksの機械学習系認定の上位資格です。 エンタープライズ規模のMLソリューションを設計・実装・管理する力が問われ、SparkMLによるスケーラブルなパイプライン、 分散学習とハイパーパラメータ調整、MLOps(テスト・環境構成・自動再学習・ドリフト検出)、デプロイ戦略とカスタムモデルのサービングまでが範囲です。 試験ガイドのサンプル問題は、状況と要件を読んで最適な方法を選ぶシナリオ形式です。この記事では、3つの出題ドメインの詳細な攻略法と、 ML Associate合格後の効率的な学習ロードマップを解説します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | Databricks Certified Machine Learning Professional |
| 問題数 | 59問(採点対象) |
| 試験時間 | 120分(1問あたり平均2分) |
| 合格ライン | 非公表(統計的分析で設定され、変更されうる) |
| 受験料 | $200(税別) |
| 言語 | 英語のみ |
| 前提条件 | なし(関連トレーニングの受講と1年以上の実務経験を強く推奨) |
| 有効期間 | 2年間 |
| 問題形式 | 多肢選択式 |
| 受験方式 | オンライン監督付き(公式ページにはテストセンターも記載) |
120分で59問(採点対象)を解く必要があるため、1問あたりの平均時間は約2分です。 採点されない問題が加わることもありますが、その分の時間は試験時間に織り込まれています。 ただし、シナリオ問題は問題文の読み取りだけで1分以上かかるケースがあるため、 知識問題は30秒〜1分で処理し、シナリオ問題に3分程度を確保する時間配分が有効です。
| ドメイン | 配点 | 主要トピック |
|---|---|---|
| Model Development | 44%(約26問) | SparkMLの活用、スケーリングとチューニング(pandas Function API・Optuna・Ray)、MLflowの高度な使い方、Feature Storeの高度な概念 |
| ML Ops | 44%(約26問) | モデルのライフサイクル管理、検証テスト、環境構成(Declarative Automation Bundles)、自動再学習、ドリフト検出とLakehouse Monitoring |
| Model Deployment | 12%(約7問) | デプロイ戦略(ブルーグリーン・カナリア)、カスタムモデルのサービング |
問題数の目安は、公式の配点を59問に当てはめた概算です。 Model DevelopmentとML Opsがそれぞれ44%で、2つで全体の88%を占めます。 Model Deploymentは12%(約7問)と少なめですが、ML Opsと同じく本番運用の判断力が問われます。 苦手ドメインを作らないことが合格の鍵です。
エンタープライズ規模でのモデル開発を問うドメインで、試験ガイドには「Using Spark ML」「Scaling and Tuning」 「Advanced MLflow Usage」「Advanced Feature Store Concepts」の4つの小項目があります。 単一ノードの機械学習ではなく、分散環境での実装と選択の判断が中心です。
groupBy().applyInPandas()など)FeatureFunctionで推論時に特徴量を計算し、Feature Servingで学習時と本番で同じ定義を使うModel Developmentと並んで配点が最も高く、本番環境でのMLシステム運用全般を問います。 試験ガイドには「Model Lifecycle Management」「Validation Testing」「Environment Architectures」「Automated Retraining」 「Drift Detection and Lakehouse Monitoring」の5つの小項目があり、サンプル問題もコードを書く問題ではなく、設計判断・運用戦略に関するシナリオ問題です。
Lakehouse Monitoringは、現在のDatabricksのドキュメントでは「データプロファイリング」という名前ですが、試験ガイドと公式の試験ページは旧称で書かれています。 この小項目は試験ガイドの項目が10個と最も多く、スナップショット・時系列・推論テーブルに対するモニターの作成、ドリフトメトリクステーブルの統計検定、 カスタムメトリクス、アラート、エンドポイントの健全性(レイテンシ・リクエスト数・エラー率・CPU・メモリ)の監視まで含みます。
配点は12%と小さいものの、高トラフィックのアプリケーションに新しいモデルを安全に出す方法と、カスタムモデルのサービングが問われます。 試験ガイドの小項目は「Deployment Strategies」と「Custom Model Serving」の2つです。
| 期間 | 学習内容 | 推奨リソース |
|---|---|---|
| 月1〜2 | SparkMLのパイプライン、pandas Function API、OptunaとRayによる分散チューニング、MLflowのネストされたRun | Databricks公式ドキュメント・Academyの「Machine Learning at Scale」 |
| 月2〜3 | Feature Store(ポイントインタイム・Feature Serving)、カスタムPyFuncモデルのサービング、デプロイ戦略 | 公式ハンズオンラボ・Free Edition(Community Editionの後継。オンラインテーブルやGPUのサービングなど一部の機能は使えない)での実装 |
| 月3〜4 | テスト・CI/CD for ML・Lakehouse Monitoring・自動再学習 | Declarative Automation Bundles(旧Databricks Asset Bundles)の公式ドキュメント・Academyの「Advanced Machine Learning Operations」 |
| 月5〜6 | 模擬試験の反復・弱点ドメインの補強・シナリオ問題演習 | Exam Guideのサンプル問題・NicheeLab問題集(Databricksは公式の模擬試験を提供していない) |
ML Professionalの試験ガイドに載っているサンプル問題10問は、いずれも状況説明と要件(制約条件)を読んで最適な方法を選ぶシナリオ形式です。 本番でシナリオ形式がどれだけ出るかは公表されていませんが、同じ形式を前提に準備しておきましょう。
ML Ops
問題 1
本番環境のMLモデルで、月次モニタリングにより予測精度が前月比15%低下していることが判明しました。入力特徴量の分布変化が確認されています。MLエンジニアが最初に実行すべきアクションはどれですか?
正解: B
精度低下の原因がデータドリフトであることが示唆されているため、まずPSI(Population Stability Index)を計算して具体的にどの特徴量がドリフトしているかを特定する必要があります。PSIが0.2以上(Databricksのドキュメントで大きな変化とされる値)の特徴量を特定することで、再トレーニング時のFeature Engineering方針やデータ収集戦略を適切に決定できます。選択肢Aの即座の再トレーニングは、ドリフトの根本原因を特定せずに実行しても効果が限定的です。選択肢Cのコンピュートリソース増加は精度低下の解決策にはなりません。選択肢Dのロールバックは一時的な応急措置としては有効ですが、前バージョンのモデルも同じドリフトの影響を受ける可能性があり、最初に取るべきアクションとしては原因分析が優先されます。
ML AssociateとML Professionalの難易度差はどの程度ですか?
ML Associateは「Databricksを使って基本的な機械学習タスクをこなせるか」を問い、推奨される実務経験は6ヶ月以上、試験は48問・90分です。ML Professionalはエンタープライズ規模のMLソリューションの設計・実装・管理を問い、推奨される実務経験は1年以上、試験は59問・120分です。範囲もSparkMLによるスケーラブルなパイプライン、分散学習とハイパーパラメータ調整(Optuna・Ray)、テストと環境構成、自動再学習、Lakehouse Monitoring(現在の名称はデータプロファイリング)によるドリフト検出、デプロイ戦略まで広がり、試験ガイドのサンプル問題は、状況と要件を読んで最適な方法を選ぶシナリオ形式です。Associate合格者でも、追加で4〜6ヶ月の学習を見込んでおくと安心です。
ML Professionalの合格に必要な学習期間と準備方法は?
ML Associate合格者で本番ML運用の経験がある場合、4〜6ヶ月が目安です。公式の配点はModel Development 44%・ML Ops 44%・Model Deployment 12%なので、まず配点の大きい2つのドメインを固めます。(1) Model Development: SparkMLのパイプライン、pandas Function APIやOptuna・Rayによる分散学習とチューニング、MLflowのネストされたRun、Feature Storeのポイントインタイム結合とFeature Serving。(2) ML Ops: 単体テストと結合テスト、Declarative Automation Bundles(旧Databricks Asset Bundles)による環境構成、自動再学習、Lakehouse Monitoringによるドリフト検出。(3) Model Deployment: ブルーグリーンやカナリアといったデプロイ戦略と、カスタムPyFuncモデルのサービング。公式Exam Guideの各ドメインを集中して学び、残り期間で模擬試験を繰り返す方法が効率的です。
ML Professionalで重点的に対策すべきドメインはどれですか?
Databricksは分野別の正答率を公表していないため、配点と試験ガイドの項目数で判断します。Model DevelopmentとML Opsがそれぞれ44%で、ML Opsの小項目「Drift Detection and Lakehouse Monitoring」は試験ガイドの項目が10個と、全小項目の中で最も多くなっています。Lakehouse Monitoring(現在の名称はデータプロファイリング)のドリフトメトリクステーブルでは、数値の列にKS検定やPSI、カテゴリの列にカイ二乗検定などを使います。この使い分けと、ドリフトを検出した後の対処(再学習・ロールバック・特徴量の見直し)の判断を確実に押さえておきましょう。
出題範囲を体系的に扱う教科書があります。全 16 章、登録なしで全部読めます。
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NicheeLab編集部
データエンジニアリング・クラウド資格の専門家。Databricks・Snowflake等の認定資格を保有し、実務経験に基づいた問題作成・解説を行っています。NicheeLab運営。
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